父と子と聖霊の御名によって。主の平和が皆さんとともにありますように。
主よ、憐れんでください。 キリストよ、憐れんでください。 主よ、憐れんでください。
聖パウロは、今日の第一朗読で非常に厳かな警告を発しています。「わたしたちが祝福する祝福の杯は、キリストの血にあずかることではないか。わたしたちが裂くパンは、キリストの体にあずかることではないか」。パウロは、私たちが何に心をつなぎ、何から命の糧を得ているのかを問いかけています。パンを裂き、杯を分かち合うことは、単なる儀式ではありません。それは、私たちが「一つの体」として結ばれ、神の命そのものに深く根を下ろすことを意味しています。今日、この言葉を胸に、私たちの愛するベンジャミン・ヴォ君、あの賢く、そして誰よりも優しい心を持っていたベン君の人生を想い起こしてみましょう。
ベン君は、論理と数学の世界を愛していました。彼は、複雑なAIのアルゴリズムやクラウドインフラという、目に見えないけれど確かな構造の上に成り立つ世界を、まるで自分の庭のように歩いていました。彼は、物事がどのように組み立てられているのか、その「基礎」を知ることに喜びを感じる少年でした。しかし、彼の人生を本当に支えていたのは、技術的な知識だけではありませんでした。彼が何よりも大切にしていたのは、家族との絆、そして人への思いやりという、決して揺らぐことのない「愛の基礎」でした。彼が幼い頃から見せていたあの純粋な笑顔、そして、困っている人のために自分のすべてを差し出そうとしたあの優しい心。それこそが、彼が神という確かな岩の上に築き上げた、何ものにも壊されることのない美しい家だったのです。
皆さん、今日の福音でイエス様は、二つの家について語っておられます。一つは岩の上に深く掘り下げて建てられた家、もう一つは基礎なしで地面の上に建てられた家です。嵐が吹き荒れ、川が押し寄せたとき、基礎のない家はあっけなく崩れ去りました。しかし、岩の上に建てられた家は、激流に打たれても揺らぐことはありませんでした。私たちは、この「激流」を人生の苦難として知っています。愛する人を失うという、この耐え難い悲しみという濁流が、私たちの家の壁を打ち、窓を叩くとき、私たちはしばしば、自分たちの家が崩れ去るような恐怖を感じます。なぜ、あのような輝かしい未来を持った少年が、これほど早く旅立たねばならなかったのか。その問いは、まるで容赦なく押し寄せる洪水のように、私たちの心に絶えず打ち寄せてくることでしょう。
アランさん、タオさん、そしてライアン君。ベン君が天の父のもとへ帰ってから二ヶ月が経ちました。今もなお、ふとした瞬間に、彼の笑い声が聞こえるような気がしたり、彼が大好きだった飛行機のニュースを見るたびに、胸が締め付けられるような痛みを感じたりすることでしょう。時には、自分自身を責める声が聞こえてくるかもしれません。「もっと何かできたのではないか」「もっと早く気づいていれば」と。しかし、どうか今日、その重すぎる石を心から下ろしてください。ベン君の旅立ちは、あなた方の落ち度ではありません。病は、誰の罰でもなく、人間のいかなる注意や配慮をも超えたところで訪れる、この世の悲しい神秘の一部です。神様はあなた方を決して責めてはおられません。むしろ、ベン君という輝く魂を、十五年間、これ以上ないほどの深い慈しみで育み、彼が愛に満ちた人生を送れるよう支え続けたあなた方のその親としての手を、神様は誰よりも尊び、祝福しておられます。あなた方は、ベン君にとって最高の両親でした。何も見落としてはいません。何も間違っていません。ただ、神様が彼を愛し、ご自身の懐へと招かれたのです。ベン君の命は、決して崩れ去ったのではありません。彼は、神という確かな岩の上に、永遠という名の家を完成させたのです。
ベン君の心には、常に「差し出す」という美しい姿勢がありました。叔父様が病に倒れたとき、彼は自分の貯金箱を差し出そうとしました。実際にそれを壊す必要はなかったとしても、彼の心はすでに、自分の持っているすべてを愛のために捧げていたのです。その献身こそが、彼がイエス様の教えを「聞いた」だけでなく「行った」証しです。彼は、自分の人生という家を、愛という岩の上にしっかりと築いていました。だからこそ、今、彼がこの世を去った後も、彼の愛はカマウの地に建てられた「愛の井戸」となって、今も渇いた人々の喉を潤し続けています。彼の愛は、死という境界線を越えて、今もこの世界で形を変えて流れ続けているのです。それは、彼が築いた基礎が、どれほど強固で、どれほど神の愛に満ちていたかの証明です。
弟のライアン君。お兄ちゃんは今もあなたのすぐそばにいます。あなたがこれから歩んでいく人生のどんな時も、お兄ちゃんは天国から「ライアン、頑張れ」と優しい眼差しを向けています。あなたが笑い、幸せに生きること。それこそが、お兄ちゃんにとっての何よりの喜びです。お兄ちゃんが大好きだったあの空の向こうで、彼はあなたの成長を、誰よりも誇らしく見守っています。悲しいときは、お兄ちゃんが大好きだったあの飛行機の模型を眺めてみてください。そこには、お兄ちゃんの優しい笑顔が、今も変わらず広がっています。彼がコードの中に遺した知恵や、彼が語った「コン・チム航空」という夢は、あなたの中に受け継がれています。お兄ちゃんは、あなたが自分の人生という家を、愛と勇気をもって築いていく姿を、天国から一番の特等席で応援してくれています。
画面を通してこの祈りを捧げているすべての皆さま。今、深い悲しみの中にいるご家族、そして病と闘っている子供たち。神様は、あなたの流す涙を一滴も無駄にされません。私たちの人生がどれほど未完成に思えても、神様はそこに新しい命の穂を実らせ、私たちを養ってくださいます。今日、この祈りを終えて日常に戻るとき、一つだけ心に留めてください。それは、自分の力で何とかしようと焦るのではなく、ただ神様の言葉に身を委ねてみるということです。ベン君という愛を胸に、もう一度、神様の愛という海に網を投げ入れてみてください。そこには必ず、あなたの想像を超える神様の慰めと愛が、豊かに満ちているはずです。
ベンジャミン・ヴォ君。あなたの美しい魂は、今、神様の無限の慈しみの中で安らぎの中にあります。あなたの遺した温かい愛の記憶は、私たちの心の中で決して消えることのない光として輝き続けます。どうか、あなたを愛してやまないご家族を、これからも優しく見守っていてください。平和の主が、アランさん、タオさん、ライアン君、そしてここに集うすべての人々に、深い癒やしと希望を注いでくださいますように。聖母マリアが、悲しみの中にあるすべての母たちの涙を拭い、その心に天国の平和を運んでくださいますように。アーメン。
For the intentions entrusted to Ben on our prayer wall:
At the Savior’s command and formed by divine teaching, we dare to say:
天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。み国が来ますように。みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。 わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。アーメン。
主があなたを祝福し、あなたを守られますように。主が御顔をあなたに向けて、あなたを憐れまれますように。アーメン。
✝ 全能の神があなたを祝福し、父と、子と、聖霊の恵みがあなたとと もにありますように。アーメン。